9月中旬大型の台風18号が日本列島を大掃除してくれたかのように縦断して行った後、4日間全く雲のない澄み切った空気の晴天が続いて、あっという間に秋になってしまいました。今夏エアコンの室外機のような熱風が行き場を失って籠り切っていた日本上空の空気を、一斉に吹き飛ばして、綺麗な空気に入れ替えてくれた台風に感謝しきりの私でした。(被害に遭われた方には申し訳ありません。)今年は晩夏にヒグラシの鳴き声もほとんど聞かれず、すぐに夕方鈴虫の鳴き声を聞くようになって、涼しさにほっとされた方も多いでしょう。やはり私は秋が好きです。夏の海も大好きですが、秋・伊勢湾台風の時に生まれた私は、秋を感じると体は落ち着き心は嬉しくなります。一方、この秋の訪れに寂しさや心細さを感じて、何となく不安になったり気分が落ち込んだりする人が増えます。夏から冬に向けての急な気温の低下や気圧の変化に体がついていかず、身体不調を起こす人も多く来院されます。最近では、秋バテとか秋うつともいうようです。心身が繊細な人達なのでしょう。私はそういう意味では四季を通じて全く変化を感じず鈍感なのでしょう。
長い夏休みの後、学校に登校できなくなる子供も多い季節です。しかし勉学の秋・スポーツの秋としては最適な季節で、大学の秋入学には大賛成です。外国と時期を同じにする意味もありますが、受験時期を2月のインフルエンザや花粉症の流行る時期から夏休み前の6~7月という良い時期にずらして受験生を楽にさせ、その後長い夏休みで発散させ、9月秋入学で一気に勉学意欲を高めるのが良いのではないかと思っています。
スポーツといえば、2020年夏のオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることになりましたが、今夏のような暑さだと諸外国の選手たちは大変ですね。熱中症で倒れる観戦者が続出する危険性も想定しておかないといけません。しかし招致委員会の方々のスピーチは素晴らしかった!特に高円宮久子妃殿下の英語・フランス語は、生中継を見ながら鳥肌が立つほど気品に溢れていて素晴らしく久々に感動しました。日本人ってこんなに国際的になっていたんだ!と。2年前の私のスウェーデンでの国際学会発表は果たして大丈夫だったんだろうか?と思わずにはいられませんでした。これからは医者やビジネスマンだけでなく、スポーツする人も単なる旅行者もグローバルに英語を話せなくてならない!と感じた人が多いのではないでしょうか?なんと我が娘も同様に久子様のスピーチに感動し、その直後からi-Potに今までの音楽の代わりに英語のCDを入れて通学途中聞くようになりました。そしてスポーツ医療の分野で2020東京オリンピックに出場することを目指して留学する!と宣言したのです。まあ夢は大きい方が良い!と、その後のことも考えながらやるよう励ました母=私です。
秋はまた各企業が忙しくなる季節です。決算期の会社もあるし、年末の過大な目標に向かってスタートを切る企業もあります。このところ新型うつなる逃避的な出社できないサラリーマンは減少傾向にある印象でしたが、これから本物の働き過ぎの疲弊うつ病が増えてくる時期に突入する!?と構えています。
いずれにせよ、秋はいろいろな意味で変動の大きい季節です。今年もあと3ヶ月、1週間毎の繰り返しも13回ですが、冬に向かって足元を踏みしめながら一日一日過ごしていきましょう。
2013年10月