ジャパンマスターズ

 今年のジャパンマスターズ(第30回日本マスターズ水泳選手権大会、名古屋)が終わりました。その前に私が所属しているスポーツジムのマスターズ水泳大会春が終わっていました。結果は惨敗・全敗・最悪でした。そのために心を切り替えるのに時間がかかり、このエッセイの寄稿が遅れてしまいました。というのは、直前の怪我や故障のせいなのですが、それも調整ミス―自己責任―実力の無さといえるでしょう。スポーツジムのマスターズ大会は春と秋の半年に1回開催されます。昨年の秋から半年間毎日に近く2~3000m泳ぎ込み、直前まで万全に仕上げてきていたのに、大会前日の夕方、たった15分間ほどやったコンディショニングの一動作で股関節を痛めてしまい、マッサージをし過ぎたせいで、当日朝腰から下が緩みすぎてクラゲになってしまいました。キックが全く打てず本来の泳ぎからは程遠いアップ練習のような泳ぎのまま終わってしまったのです。翌日は呆然と放心状態で、冬場からの苦しい練習と筋トレの努力が、前日の一動作のせいで呆気なく泡と消えてしまうなんてなんと残酷な…!と夢を見ているような気分が続きました。骨盤の歪みを直して数日間休んだ後、気を取り直して次のジャパンマスターズに臨むことにしましたが、次は大会10日前に、筋トレでベンチプレスを50㎏上げた後、夜50mプールで2000mほど練習して、家で絨毯に手をついてちょっと振り向いた拍子に、右肩でピキン!と音がした~その後徐々に右肩腕が前下に落ちて痛くて上がらなくなり、それでもキックだけで数日間練習していたのですが、結局良く治らず、大会前5日間トレーナーから泳ぐことを禁止されたままぶっつけ本番で臨むことになりました。もうタイムには拘らず、3日間3種目(5種目エントリーしましたが、2種目棄権)に出場し、最後に200m個人メドレーを泳げたことを良しとすることにしました。最終日のダウンスイム(レース後体をほぐしながらゆったり泳ぐこと)が一番気持ちよく好調な泳ぎができました。

 ジャパンマスターズ(日本マスターズ水泳選手権大会)とは、1984年から始まった生涯スポーツ<水泳>の一大イベントで、会員数は、30年間で約10倍に増え、全国で現在約5万人、今年は初回から30回連続出場者が10人も表彰されました。18歳以上で5歳ずつ年齢別に分かれて各泳法各距離(リレー種目もあり)で競技をし、年齢区分毎に日本記録があります。最高95歳以上区分で1500mまでの全自由形と背泳ぎ平泳ぎの記録保持者がいらっしゃいます。今年はその最高齢99歳の方が、自由形と背泳ぎの50m・200mに毎日出場されていました。80歳以上の方がスタート台に立つと、水面に飛び込んだ瞬間ばらばらに壊れてしまうのではないか?と皆心配で固唾をのんで見守ります。無事飛び込んで泳ぎ始められた瞬間、ほっと一安心した空気が会場に広がります。80歳以上で200m個人メドレーに出場する人や、4人で合計360歳以上の男子リレーチームもあります。60歳を過ぎて水泳を始めた方もいらっしゃるようです。歳が進んで上の年齢区分になれば順位を上げるチャンスか!?と思うと、上に行けばいくほどモンスターのような人達がいるのです。本当に驚きの連続です。マスターズ水泳の精神は「健康」「友情」「相互理解」「競技」で、水泳を愛する人たちが、自分なりの目標を持ってマイペースで練習に励み、健康で楽しく豊かな人生を送ろうと発展してきたもので、1年を通して全国各地で大会(25m短水路と50m長水路)が行われ、ジャパンマスターズとはその水泳愛好家が一同に会する“水の祭典”全国大会なのです。(毎年7月に4日間開催)多い時は1日に約7千人が出場し、中には元オリンピック選手もいらっしゃいます。私は5年前から出場し始め、年間4~5回(+所属クラブの大会2回)大会に出て、自己記録の更新に挑戦し続けています。そこで難しいのが、練習しながら自分の調子をどう整え、どこにピークを持っていくかと、いうことです。いわゆるコンディショニングの難しさなのですが、北島康介のオリンピックや、今やっている世界水泳バルセロナ大会で毎日何種目も出場している萩野公介君などの調整は、何人ものスタッフが関わって緻密に計画されたものでしょう。私なぞはもちろんその比ではありませんが、それでも冬場泳ぎ込んで、筋トレ陸トレも重ね、食事や栄養、怪我に注意し、1か月前からの練習内容の変更、1週間前からの練習の落とし方、前々日からの体の休め方など、考え考えやってきたつもりなのに、直前の一瞬の動作やダウンスイムのミスなどで、努力が泡と消えてしまいました。体の調子のピークをそのレースに合わせることがどれほど難しいか、またそれにはメンタル面での調整も必須であることを今回思い知ったのです。トップスイマーの方達の努力は本当に大変だろうと想像します。何も知らず考えず楽しく泳いでいる方がいいかな?と時々思うことがあるのですが、取りあえず今は可能な歳まで自分を追い込んで、自分の限界に挑戦してみようと思っています。
2013年7月

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