御嶽山の噴火

 9月の連休に、お彼岸と30年前に亡くなった祖母のお墓参りと敬老の日(さらに私の記念すべき誕生日も)を兼ねて、多治見の実家へ帰りました。盆地である多治見市の南西の山の上にある我が家のお墓から、東の御嶽山が晴れた日にはよく見え、雲一つなく晴れ渡ったその日の朝も、昔爆発してできた大滝崩れの跡までくっきりと見えました。祖母が眠るお墓の真正面に御嶽山を眺めて一休みしながら、「そういえばあの爆発はいつだったかねえ?おばあちゃんの死ぬ前だったか後だったか?」と父に聞くと、「確か前だったと思うよ。だからもう30数年前だね。」と答えが返ってきて、「しばらく静かだからそろそろ危ないねえ。」と会話を交わしたところでした。その2週間後奇遇にも御嶽山は水蒸気爆発しました。しかも35年前より被害が大きく、いまだに行方不明の方々がいらっしゃるという状況が続いています。実家からは毎日噴煙が上がっているのが見えるとのことです。私はそういう山々に囲まれたて育ったせいか、逆に海に対する憧憬の念が強いのかも知れません。
 しかし戦後最大の火山噴火被害となった今回の御嶽山の爆発に加え、その後台風18号・19号と次々に大型台風が日本列島に上陸し、自然災害によって亡くなる人の報道は後を絶ちません。美しい山の紅葉を見ている時急にその山が爆発し、鉱物の巨岩が頭の上から降ってきて、直前まで「今日、今、死ぬ」と思っていた人はいないでしょう!台風でも地震・津波でも雷の被害でも同様で、自分の寿命が今日尽きるとは誰も思わずに生きていたでしょう。直前に一瞬は覚悟するのかも知れませんが、自然災害、というか地球・太陽系の現象に巻き込まれた時、人間という生物はなんと儚い存在なのか。人間が蟻や蚊を安易に潰して殺すように、いえもっと小さい微生物に相当するかもしれません。
 人間の寿命は80歳くらいですが、このようにもっと早く突然終わりが来るかも知れません。クリニックには先のことばかり心配する人が多く来院されますが、それは今の世の中がこのまま続くと想定した上での予期不安であって、条件が正しくありません。未来は予測不能に変化するのであって、今が続かないことだけは確かです。だから、今、今日一日をもっと大事に前向きに生きなければならないのではないでしょうか。不安の強い人には「今日の晩御飯のことまでしか考えないように!」と言っています。今・今・今の連続が過去から未来に続く時間の線~人生~になっていくのです。いつ果てるか分からない自分の今の命。過去を悔いたり、未来を不安がったりする時間があるのなら、「今」に集中して生き、より良いプラスの「今」を連続させて、自分の人生時間を実のある豊かなものにしていきたいですね。
 御嶽山噴火で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。  
2014.10.16.

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