Globalization

 2013年も始まって早1ヶ月が経ちました。アルジェリアという世界の(危険な)最前線で働く日本人がテロの標的になるという衝撃的な事件で幕を開け、今後の地球・世界の成り行きにただならぬ気配を感じているのは私だけでしょうか?
 この年末年始、これが最後の親孝行と思い両親をハワイへ連れて行きました。母は初めてで、父は42年振り、私も8年振りのハワイでした。昨年9月末に胸椎圧迫骨折をした母のコルセットが取れてまもなく出発したため、ほとんど専属添乗員兼主治医状態の旅でした。
 まずハワイ島のヒロへ。ここは日系人が中心に栄えた街で、あちこちに日本の匂いを感じます。ヒロの北ホノムという町の断崖絶壁に建つB&Bに宿泊したのですが、その途中の道の片側に広がる墓地には日本式の墓石が立ち並び、ここは日本?と錯覚してしまいます。ヒロは1946と’60年二度の津波で壊滅的な被害を受けた町であり、そこにその時亡くなられた日系人も眠っておられるとのことで、一昨年の東日本大震災3・11が重なりました。B&Bでの夜は、ただ波のうなり声を聞き、月光に照らされる幻想的な海面を眺めるしかない大自然の時空でした。翌朝「バシッ!パシャッ!」という音に無意識に導かれカーテンを開けると、真下の海に見えたのは、海面からまっすぐに吹き上げられた潮の白い線でした。「クジラだ!」しばらくの間私は、何度も何度も体をくねらせ潮を吹いては体やひれで海面を打ち、大海原を一人でup and downしながら逞しく生きている様にくぎ付けになっていました。

 元旦はキラウエアへドライブしました。今も噴火を続けている活火山で、火の女神ペレが住んでいるといわれるハレマウマウの火口からチェーン・オブ・クレーター・ロードを走りました。マウナロアの山頂から一気に海岸まで溶岩のみの道路を走るのですが、こんなに人間がいない草木も生えていない地球上の広大な土地があることに両親は驚き、自然の驚異にひれ伏すしかありませんでした。神話ではペレが遂に勝てず二度と近づかなかった雪の女神ポリアフの住むマウナケア山の西北側コナは乾燥した土地で生物は乏しく、南東側のヒロは水と緑豊かな土地で動植物や人々が住み繁栄してきました。しかし最近はコナの方が観光地化しリゾートホテルやショッピングモールが建ち並んでいるのですが、8年前と違って溶岩だらけの土地に草が所々生え、観光客も以前ほどおらず正月だというのにやや閑散として、世界的な経済不況をここでも感じざるを得ませんでした。
 次にオアフ島へ移動しました。ワイキキの町並みは、娘が「なんか原宿みたい」と言う通り、外国に来ている実感がなく、日本人に迎合しすぎているようで興醒めでした。高級ブティックはほとんど客が入っておらず、対照的に安価大量生産品の店がごった返していました。何もここで買わなくても日本で買えばいいや!とウインドーショッピングに徹しました。ワイキキで最初に感じたことは「“寒い!”」でした。午前10時、海に入ろうにも寒くてなかなか入れず、沖合にサーファーがいる以外人影はまばらでした。それでも意を決して私と娘は海に足を入れ沖合まで泳いでみましたが、ワイキキの浜で見ている日本人の中にはユニクロのダウンを着ている人さえいました。母も日本を発つ時着ていたカシミアのカーディガンを着てワイキキのベンチに座るか、部屋に籠りっ放しでした。「こんなにハワイって寒かったっけ?もう『常夏のハワイ』とは言えないよ!」と叫ぶ私でした。
 やはり地球がおかしい!日本から友人が「ハワイは暖かいでしょ?日本はすっごく寒いよ!」とメールをくれましたが、「ハワイがこんなに寒いんだから、日本が極寒なのは当たり前」と思った次第です。その頃オーストラリアは45度の猛暑でした。地軸がずれてるんだろうか?潮流と風がおかしいのか!はたまたマントルで何か起こっているのか???
 日本に帰るとテレビで映画「アバター」をやっていました。以前見た時とても感動したためもう一度見ました。地球人がよその惑星へ行って、人間に有用な鉱物を得るために、その惑星の命の木を切り倒してしまう物語です。ジェームス・キャメロン監督が「タイタニック」を撮った時使ったトラック諸島の沈船内を潜ったことのある私には、監督のメッセージが痛いほど分かります。“木の根っこにチャージして生き物は絆を結ぶ”ことの意味―人間は地球という命の源である惑星に生かされているはず、なのにその主のごとく傲慢に尊大に振る舞って、本来の主たる地球の資源を人間のために食いあさって破壊しつつある―と。
 経済優先に世の中が進んでいくと、大事なものを見落とすのではないでしょうか?地球の7割が海であり、残りの3割の限られた住みやすい土地に住んでいるだけの人間が、そんな傲慢な考えと振る舞いで地球の自然を自分たちに都合のいいように変化させたら、地球も黙ってはいないでしょう。地球創生以来の自然の脅威~異常気象や地震・津波はそのような地球の怒りと思えてならないのです。ハワイ島の火の女神ペレや、アバターのメッセージの如く。
 そして1月後半アルジェリアの事件が起こりました。何もない溶岩ではなく砂漠の真ん中の世界で家族と離れて働いている日本人に、「ダイハード」などの映画の世界だけのことと思っていたことが現実に起こった!津波ではなく異人種の銃により。犬にもドーベルマンなどの猟犬からチワワ・プードルといった愛玩犬まで、また海の生き物ではサメやシャチからイルカやクマノミまで、サメにもホオジロザメからジンベイザメまで違いがあるように、人間にも太古の昔の人食い人種やアラブの盗賊・海賊からタイや日本などの温和な民族までDNA上に気性の差があるでしょう。世界を移動する時いつもこのことを忘れないで息をしていなければ!と思います。
 世界は時間的(情報化により)にも空間的(飛行機により)にも確実に近くなり、人間世界も地球環境も、globalizationが進み、明治維新前の各藩が日本国になったように、今世界の国々が地球としてひとつになりつつあります。が、歴然とした違いも共存しています。今後は日本(人)の価値観だけで考えていては、物事は見えてこないし進んでいかないでしょう。地球規模でこれからを考えていかなければ!それは経済だけでなく、地球環境、さらには人間が不得意な海の世界や、もしかしたら地球の奥深くマントルといったところまでも考えなくてはいけないかも知れません。
2013年2月

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